Report 4

 
「芯のある町〜MIRUKURU TOWN〜 / アトリエミルクル」
2011/11/05
text by necojitan
photo by KJ
 

大小様々な紙の芯を地元の方から集めて、「街のオブジェ」をつくるワークショップと展示を行なっているアトリエミルクル。11月6日には、松戸駅西口デッキに設置されたオープニングテントにて、出張ワークショップが開かれました。


 
 
ワークショップの様子です。建物、人形、それとも…?何をつくろうか、わくわくしながら手を動かしています!


 
 
この真剣な表情!夢中になってつくることを楽しんでいる様子が伝わります。


 
 
ちょきちょき、ハサミを動かして。


 
 
こちらは、旧・原田米店でのワークショップの様子です。たくさんある材料を自由に使うことができます!


 
 
つくったものたちが集まって、だんだん街らしくなっていきます!


 
 
今回のワークショップでつくったものは、1週間は伊勢丹松戸店の11階に展示されたあと、ここ旧・原田米店の展示会場に戻ってきてこの展示に加えられます。どんどん大きくなる「芯のあるまち」。これからどんな街になっていくのか楽しみですね!


 
 
伊勢丹松戸店11階エレベーターホールでの展示の様子。


 
☆ワークショップのご案内☆

場所:旧・原田米店
料金:100円(材料代として)
定員:約15名
その他:文具、材料(画用紙や絵の具)等ご自由にお持ちください

 

 
執筆者

necojitan
1985年生まれ。松戸市在住。普段は店舗ディスプレイ案作成、内装施工などの空間演出デザインを手掛けています。

 
 

「最後のテレビ / 毛原大樹」
2011/11/05
text by necojitan
photo by KJ
 

「最後のテレビ」として、使われなくなったアナログテレビを活用した展示をしている毛原大樹さん。会場となっている鈴木ビルの2Fには、一面にテレビが並べられています。


 
 
中央の机に置いてあるのは、昔懐かしテレビゲーム機のファミリーコンピューター。このファミコンが驚くべきことに簡易テレビ放送局になる……というのが今回の作品です。各テレビには番組(?)が流れています。


 
 
机には説明書きが。このカセットに見覚えがある人も多いのでは?…会場で是非お確かめ下さい。ちなみにプレイヤー2のコントローラー(通称:2コン)から音声を拾って、電波に乗せることが出来る!


 
 
こんな小さなテレビもあります。もちろんこのテレビにも、ファミコンから電波が飛んで放送が流れています。今まさに、時代の変化に立ち会っていることを実感できる展示になっています。


 
 
室内に設置された巨大アンテナ


 
 
放送用セット

 

 
執筆者

necojitan
1985年生まれ。松戸市在住。普段は店舗ディスプレイ案作成、内装施工などの空間演出デザインを手掛けています。

 
 

「安藤早織インタビュー」
2011/11/12
interviewer / text by 吉野元春
photo by KJ
 

安藤早織 「MAD ANIMA」 塩谷刃物店隣

 

ー「野外」「コマ撮り」、そして「松戸」

インタビュアー(以下、「I」):アートラインは色々な種類の作家さんがいますよね。アートを職業にしてやってらっしゃる方から、一般的にアーティストとは区分されないような人まで。安藤さんは学校でこれまでに継続的にやって来られた手法でここでもアニメーションを作ったというふうに捉えていいんでしょうか。

安藤:私が今通っている学校というのは、京都造形芸術大学の通信教育部で、学生の多くは社会人です。私は元々仕事で映像に関わっていて、その後、映像とは違う分野の仕事をするようになるんです。でもプライベートでは映像の制作も続けていて、私にとって今の学校は、制作のモチベーションを維持するために行っているところであって、そこで技法を学びたいとか、そこで学んでいるから映像を制作しているということは全く無くて、気づきやきっかけ、友人たちからのいい影響を得るために行っているような感じです。大学自体は年に何回かしか行かないんですよ、多い時で六回くらい。

I:自分ひとりでやってると、止まろうと思えば止まれちゃう。

安藤:お金もらって仕事する作業が優先になってしまうから。納期とか責任もあるし。こういう納期も責任もないものってなんかそういう、何かないと。

I:やって行くなかで色々な作品に行き着く人がいると思うんですが、どうして今回はこういう映像で、コマ撮りのアニメーションで、というところの理由を伺ってもよろしいでしょうか。細かい手法やモチーフは、具体的にどこから来るんでしょう。

安藤:色んなものを作っているんだけど、最近はわりと人形がメインになっているんですが、他にはドローイングもやってたんです。今回は松戸のアートラインに出ることになって、でもどうしようかなと思って。松戸の風景を入れたかったし、実写のほうがわりと早く撮れる。アートラインに参加しようかなと思ってから制作の期間が一ヶ月間くらいしかなくて、余り手の込んだことは出来ない。

それと、大学に相原信洋という先生がいらして、今年の四月にお亡くなりになってしまったんですけど。アニメーションの世界では巨匠と言うか有名な人で、その先生の授業で、野外で撮るというのがあって。京都の久美浜での授業で、すぐ側が海岸なんです。私は久美浜が好きで、もう四、五回くらい行って撮ったかな。 野外の面白さというのがあるんです。太陽の光や波や雲などの景色はどんどん変化していくし、人が入ってきたりもするんだけど、カメラは固定だし、地平線だったり建物だったりおおまかなものは動かないので色んなものが大きく動いていても画面はがちゃがちゃしない。そのなかで、動かすものは割と滑らかに動くから、眼がいく。アニメーションとして成り立つのね。

普通に人形アニメーションを撮る時は絶対に照明は固定だし、野外でもこれは同じだけどカメラも固定、絶対に一ミリも動かないように固定する。人形はちょっとずつ繊細に動かして行くので、照明さえもちょっとでも動いたらだめ。電圧の関係でちょっと明るくなったり暗くなったりするのも。計画にない動きや光が入ってきたらだめなんです。野外で撮る時はそういうのは関係なくて、太陽も雲も波もどんどん動いて行く。最初明るかったのが暗くなったり、その逆もある。そういう自然の変化とか、人が入ってきたりとか。トラブルも楽しみながら作る。そういう、野外で作る楽しさ。

I:アクシデントみたいなことも取り込みつつ、それを生かして行く。

安藤:久美浜以外では野外で撮ることが余りなくて。松戸って引っ越してきてけっこう長いんだけど、松戸駅の周辺を知ったのは最近で、いい感じのお家も多いし江戸川もきれいだし、坂川も凄く雰囲気があるし、そういう古くて小さい町の良さが凄くぎゅっと纏まっていて。今回は松戸アートラインっていう機会なので、そういうのをちゃんと背景に入れて。それから町の風景だけじゃなくて人を入れたかったんです。松戸は人の雰囲気も他の町とちょっと違いますよね。

松戸は下町っぽいけど東京の下町と違うし、東京の郊外なんだけど、東京の西側とかそういうところの郊外とも違う。そういう町の良さを背景にちゃんといれたいなと思って。町の見た目ももちろんだし、そこに住んでいる人たちの息遣いみたいなのも入れてコマ撮り出来たらいいなと思って。

人については、撮る時に意識的に入れていることも多くて、神社は七五三が入っていたり。犬を連れている人が来たら、その人が写るまで待ってシャッターを切ったりとか。

I:そう。人が多く写っているというのが印象的ですよね。

安藤:通りかかった人が丸いのを見てるのとかも。何これ、って(笑)

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
ー「丸」の方角

I:ところで、これはどうして「丸」なんでしょうか。

安藤:モチーフは何にしようかと凄く悩んで、いろんな切り方をすれば形でのアニメーションをすることも出来たのね。粘土みたいなものを使ってもよかったし、でも粘土って意外とこう、お金かかるんですよ。ただの油粘土だとこう、色がきれいじゃないでしょう。でもクレイトーンみたいなきれいな粘土を使うと、凄く少ない量でけっこう値が張っちゃって。でも町を背景にすると、かなり大量に使わないと見栄えがしない。どうかなって思って。ワークショップもやりたかったから、アニメーションを作ったことない人にも動かして欲しかった。そういう人が扱いやすいものを考えて。丸って方角がないでしょう。形が均一で、どこにも向わないから、かえって動かしやすい。大きさや形を変えるのは極力やめて、動かせばいいもの。それで丸い紙にしたの。

I:例えば長方形だと長辺の方向に動くというように、すぐに連想させてしまう要素が強いですよね。

安藤:最初ね、なんか鍋とか、やかんとか、そういうものも考えたんだけど、コマ撮りで動かそ
うとすると丈夫な支えが要る。テープで貼るだけじゃ立ったりとか斜めになったりしないから、これもやったことない人には難しいかなって。やるとしたら針金とかで、がっつり止めて、それが映らないようにするとか、難しいから。それで紙の丸になりました。

I:この形と、のっぺりしてる感じが僕は好きなんです。

安藤:ああ(笑)でもね、お豆腐屋さんの前で撮ったのなんかは、雨降って来て、たわんでくる。しかも「本降りになる前に急いで撮らなくちゃ」みたいな(笑)乾いたかなって次の日に西口デッキで使ったら、まだ湿ってたみたいで逆に今度は乾燥してきて反り返ってしまって、そういう要素もあったりします。

I:作業の現場はどんな感じだったんでしょうか?

安藤:坂川で映したところは余り意識していなかったけど、川面にも写っていて良かったな。あと松戸神社の銀杏の近くの場面は夕方四時くらいに松戸神社の清掃が始まってしまって、すごく迷惑をかけながら、「早く、早く撮らなきゃ」みたいに、最後の方はかなり急いでいる(笑)

10月に撮っていてもう秋 だから陽の沈むのが早くて、それにお祭りの時など動いているものを意識的に入れようとしている時とか、とにかくすごく急いで撮影しているカットが多いです。

あとは映像だけでなくて音も松戸で録っていて、パーカッションのような音だけはガレージバンドから持ってきているけれど、それ以外の、例えばカリンバはアートラインの事務局スタッフが目の前で遊んでいて、それを録ったのを録音したし、生活音とかバスの音、話声なども録音して使っています。。

I:では、今更ですけどこれで何を伝えたいとか、テーマがあるわけではなくて

安藤:とにかく松戸のね、良さとか楽しさがね、入っているといいな、って。

I:そういうことだったんですね。今日はありがとうございました。

 

 

 
執筆者

吉野元春
横浜市戸塚区在住。かつてトゥール・ポワティエ間の戦いが起こった10月10日に生を享ける。尊敬する人物は吉本隆明と古井由吉。

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